コンテナハウス設置に欠かせない!ユニック車とラフタークレーンの基礎知識

ユニック車とは

ユニック車とはクレーンを搭載したトラックのことで、正式名称は「積載形トラッククレーン」ですが、特に日本では「ユニック」というブランド名が一般的に使われています。これは、古河ユニック株式会社が製造するトラッククレーンのブランド名から来ています。ユニック車は、建設現場や物流業界などで重量物の積み降ろしに広く利用され、その汎用性と効率性から多くの場面で重宝されています。

  4tユニック車で設置できる ユニットハウスのイラスト 中古のユニットハウスをさがす

ユニック車の構造

ユニック車は、大きく以下の3つの部分から構成されています。

  • 車両
    クレーンを支えるための強度が求められます。
    アウトリガー:車体から腕のように張り出して設置させることで吊り荷による転倒を防止する装置。作業時に油圧または手動で送り出す構造となっている。
  • クレーン
    荷物を吊り上げたり、移動させたりする装置です。
    ブームと呼ばれる腕状の部分と、ワイヤーロープ、カウンターウェイトなどで構成されています。
    ブームの長さや吊り上げ能力によって、様々な種類があります。
  • オプション
    ラジオコントローラーやフライホイールなど、作業効率を向上させるためのオプションが用意されています。
    ラジオコントローラーは、遠隔操作でクレーンを操作することができます。
    フライホイールは、クレーンの動きを滑らかにする装置です。

ユニック車の種類と用途

ユニック車には小型、中型、大型、特殊用途といった様々なタイプがあり、建設現場、工場、農業、物流など幅広い分野で活躍しています。

ユニック車の運転と操作に必要な資格

ユニック車の運転と操作には、大きく分けて以下の3種類の資格が必要です。

  1. 移動式クレーン運転に関する資格
    これは、クレーンを操作して荷物を吊り上げ、移動する際に必要な資格です。必要な資格は、吊り上げる荷物の重量によって異なります。
    ・吊り上げ荷重5t未満: 小型移動式クレーン運転技能講習
    ・吊り上げ荷重5t以上: 移動式クレーン運転士免許
    小型移動式クレーン運転技能講習は、指定の講習機関で受講することができます。一方、移動式クレーン運転士免許は、学科試験と実技試験に合格する必要があります。
  2. 公道を走行するための免許
    ユニック車を公道で運転するには、車両総重量と最大積載量に応じて、以下のいずれかの免許が必要です。
    ・車両総重量5t未満、最大積載量3t未満: 普通自動車免許
    ・車両総重量5t以上11t未満、最大積載量6.5t未満: 中型自動車免許
    ・車両総重量11t以上、最大積載量6.5t以上: 大型自動車免許
    これらの免許は、自動車教習所で取得することができます
  3. 玉掛け業務に関する資格
    玉掛けとは、クレーンで吊り上げる荷物をフックにかけたり、外したりする作業です。吊り上げ荷重1t以上のクレーンを使用して玉掛け作業を行う場合は、以下のいずれかの資格が必要です。
    ・吊り上げ荷重1t以上: 玉掛け技能講習
    ・吊り上げ荷重1t未満: 玉掛け業務の特別教育
    玉掛け技能講習は、指定の講習機関で受講することができます。一方、玉掛け業務の特別教育は、事業場内で実施することができます。

ラフタークレーンとは

不整地でも自走できる走行機能を持つ移動式クレーンの一種です。大型タイヤを装備した2軸4輪駆動式で、建設現場や不整地など様々な環境で活躍します。公道走行が可能であり、クローラークレーンと異なり、回送の必要がなく、現場に直接向かって作業を開始できる点が特徴です。

ユニック車との違い

吊り上げ能力

  • ラフタークレーン:
    • 吊り上げ能力は10tから100t程度と幅広く、大型重機の吊り上げや高所作業にも対応できます。
    • ブームの長さや伸縮機構によって、吊り上げ範囲や吊り上げ高さも自由度が高いです。
  • ユニック車:
    • 吊り上げ能力は0.5tから10t程度とラフタークレーンに比べて小さいですが、小回りが利き、作業場所への設置が容易です。
    • 短距離の移動や、比較的軽量な荷物の吊り上げに適しています。

まとめ

コンテナハウスの設置には、ユニック車やラフタークレーンのような重機が不可欠です。これらの機械は、その多様性と機能性により、建設現場での効率を大幅に向上させます。ユニック車は、小回りが利き、狭いスペースでも活躍することができる一方、ラフタークレーンは、その強力な吊り上げ能力と高い自由度で、大型の荷物を扱う際に威力を発揮します。